2019年3月9日(土)午後,明治大学和泉図書館ホールにおいて,シンポジウム「図書館情報学教育の現状とこれから」を開催します(共催:明治大学図書館,ゲーテ・インスティトゥート東京)。海野敏氏(東洋大学),松本直樹氏(慶應義塾大学),Magnus Pfeffer氏(独シュトゥットガルト・メディア大学)をパネリストにお迎えし,図書館情報学研究と教育のこれからについて考えていきます。
※61名の参加を以て終了いたしました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。近く、発表資料など本サイト上で公開予定です。
日本図書館情報学会では図書館情報学教育に資する事業として,2017年10月にシンポジウム「図書館情報学教育の広がりと可能性:日本図書館情報学会の調査報告を基にして」(於国立オリンピック記念青少年総合センター,共催:日本図書館協会図書館情報学教育部会)を開催し,当日は「図書館情報学教育に資する事業ワーキンググループ調査報告書」(2017年3月)に基づき,日本の図書館情報学教育の状況を概観しました。今日,諸外国のライブラリースクールでは「ライブラリー」の名称を冠さない傾向が顕著となっていますが,国内の筑波大学などでも学内機構改編に伴い,研究科から「図書館」の名称が除かれる方向性にあることが紹介されました。
図書館情報学教育のこれからを考えていく上で,「図書館学」からの転換ないし“離脱”という,こうした傾向を無視することはできません。また,これまで図書館とのつながりが強く意識されてきた司書課程設置大学においても,労働環境の変化や少子化など社会環境の移り変わりとともに,文科省の枠組みに守られた資格付与だけでは,早晩,教育体制が先細りになることも徐々に意識されるようになっていると思われます。
図書館情報学領域では今後,何を核として展開し,どこに基盤を求め,何を伝え教育していくのでしょうか。海野敏氏,松本直樹氏からはご所属の大学における図書館情報学教育の現状と課題について,また,Magnus Pfeffer氏からはドイツで図書館情報学カリキュラムの再編に関わられた経験に基づきながら,再編の理念やカリキュラムの実際について,それぞれご報告いただきます。また,ディスカッションでは参加者と一緒にこの問題を考えていきたいと思います。
プログラム
13:00 受付開始
13:15~13:25 開会あいさつ:小田光宏氏(学会長,青山学院大学),吉田悦志氏(明治大学図書館長)
13:25~15:35 発表
(1)13:25~14:00 海野敏氏(東洋大学)「東洋大学社会学部における図書館情報学教育」
(2)14:00~14:35 松本直樹氏(慶應義塾大学)「慶應義塾大学における図書館情報学教育」
(3)14:35~15:35 Magnus Pfeffer氏(Hochschule fuer Medien (HDM) in Stuttgart)(英語発表,逐次通訳)「将来の情報専門職にとってのスキル:シュトゥットガルトメディア大学の新カリキュラム」(”Skills for future information experts – the new curriculum at Stuttgart Media University”)
15:35~15:45 休憩
15:45~16:25 パネルディスカッション 司会:三浦太郎(明治大学)
16:25~16:30 閉会あいさつ:Michaela Bodesheim氏(ゲーテ・インスティトゥート東京)