============================================================================             日 本 図 書 館 学 会 会 報            No.80(WWW版)               1996年4月 ◎「WWW版会報」の内容は、印刷発行の会報と一部異なることがあります。 ============================================================================ ◆会長就任の挨拶    長澤雅男  私は、過去3期の長きにわたり副会長を務めさせていただきましたので、 前期の任期切れをもって一切の役員を辞する心積もりでおりました。ところ が、予期に反して今期の学会長を引き受けなければならない結果になり、甚 だ当惑しました。決断するまでの間、選挙管理委員長には大変ご迷惑をかけ、 申し訳なく思っております。  しかし、浅学を顧みず、一旦大任を引き受けたからには、微力ながら学会 の発展に尽力すべきことを自覚し、可能なかぎり時間を割いて会務に勤める 所存であります。  今日、情報メディアの増大と多様化、情報技術の高度化、生涯学習社会の 到来など、図書館およびそれをめぐる環境に著しい影響を与える社会変化の なかで、図書館ひいては図書館学のあり方が厳しく問われています。このよ うな状況下において、残念ながら、現状では、斯学の対応は適切さを欠き、 学会報告、論文投稿などによる研究発表は必ずしも活発とはいえません。ま た、本学会の個人会員数も長らく500名前後を低迷し、閉塞状況にあります。 関連領域の研究者が進んで入会できるような開かれた、魅力ある学会にする 必要があるのではないでしょうか。そうすることが、一学会の発展にとどま らず、学界の発展にも寄与するものと思われます。 幸い、気鋭の研究者を常任理事に選任していただきましたので、学会員各 層の建設的な提案、意見を鋭意吸収し、理事会に諮って学会運営の方向づけ をしたいと考えております。  申すまでもなく、学会の発展は単なる会員数の増加ではではありません。 その活性化のためには、会員個々人の研究意欲が高揚し、全体的な研究実績 があがることこそが肝要であります。会員各位におかれましては、学会報告、 論文投稿のみならず、委員会活動その他の研究活動に積極的にご参加ご協力 いただくようお願い申しあげ、会長就任の挨拶に代えさせていただきます。 ============================================================================ ◆1996年度日本図書館学会春季研究集会(ご案内)  先に会報第79号でご案内いたしましたように、今年度の春季研究集会が下記の要 領で開催されます。多数の会員が参加され、討論に加わっていただけますようご案 内申し上げます。なお、配布資料等の準備の都合上、参加を希望される方は、葉書 に氏名、所属、会員種別、連絡先を明記の上、下記研究集会事務局宛、所定の期日 までにお申込み下さい。 記 1. 日 時:1996年5月18日(土)10:20〜16:40 2. 会 場:大阪府立文化情報センター       大阪市北区中之島3-2-18 住友中之島ビル5F(朝日新聞社ビル西隣り)       TEL 06-444-1011       交通 地下鉄四ツ橋線「肥後橋」駅下車徒歩5分          地下鉄御堂筋線・京阪電鉄「淀屋橋」駅下車徒歩10分 3. 事務局:1996年度日本図書館学会春季研究集会事務局       〒659 芦屋市翠ケ丘町19-17-412 松井純子 TEL・FAX 0797-38-5629  E-mail bxk06360@niftyserve.or.jp 4. 参加申込期限:1996年5月8日(水) 5. 参加費:無料 6. 時間割:10:20〜10:30 開会の挨拶   10:30〜11:50 研究発表(1,2)   11:50〜13:30 昼食   13:30〜14:50 研究発表(3,4)  14:50〜15:10 休憩   15:10〜16:30 研究発表(5,6)   16:30〜16:40 閉会の挨拶 【研究発表プログラム】 《午前の部》   10:30〜11:10  1. 学術論文中の言語表現に基づく「引用」の調査研究:              言語学的手法による引用機能分析の試み             発表者:福田 求(東京大学大学院教育学研究科)   11:10〜11:50  2. 同義語におけるディスクリプタ選択傾向と拍数差の関わり:              「JICST科学技術用語シソーラス 1993年版」の分析を通           じて             発表者:辻 慶太(東京大学大学院教育学研究科) 《午後の部》   13:30〜14:10  3. 韓国における図書館自動化の現状と問題点             発表者:林 炯延(東京大学大学院教育学研究科)   14:10〜14:50  4. アメリカ公共図書館における成人教育理論:              W. S. Learned と A. S. Johnson の著作を中心に             発表者:吉田 右子(東京大学大学院教育学研究科)   (20分休憩)   15:10〜15:50  5. CIEインフォーメーション・センターのデポジットにつ              いて             発表者:今 まど子(中央大学文学部)   15:50〜16:30  6. 図書館政策・図書館運動が目録・目録規則に及ぼす影響に              関する一考察             発表者:志保田 務(桃山学院大学文学部) ◆お知らせ ●研究助成金の公募  本学会では、図書館学振興のために、会員が自発的に計画した研究調査の遂行な らびにその結果の取りまとめに要する経費の一部を助成する事業を1980年度より実 施しています。  今年度は下記の要領で募集を行います。 記 1.助成額  1件につき5〜10万円程度   (5件に交付予定) 2.応募条件 a. 本学会の正会員、学生会員で、個人もしくはグループで行う研究あるいは調査   であること b. 研究成果(経過)報告書(400字程度)を1997年3月末に提出すること c. 研究成果を学会年報、研究大会、春季研究集会等で3年以内に発表すること 3.選 考  「研究費助成申込書」に基づいて研究委員会が選考する。結果は郵便により応募 者に直接通知する。なお、『論集・図書館情報学研究の歩み』[※]のテーマに関 する研究に対しては、優先的に助成金を交付する方向で考えている。 4.応募方法  以下の事項(a〜e)を記載した「研究費助成申込書」(所定の用紙はないが、A4 版横書きが望ましい)を、1996年5月末日までに郵送すること。 a. 研究代表者および研究分担者の氏名、所属、年齢、連絡先 b. 研究題目 c. 研究目的 d. 研究計画・方法 e. 研究成果の発表方法および時期  《送付先》   〒112 文京区白山5-28-20   東洋大学社会学部図書館学研究室内   日本図書館学会研究委員会   ※ ペーパー版会報では古いシリーズ名を直すのを忘れてしまいました。     募集時期が早まりましたので、ご注意下さい。 ●会報への投稿募集  会報に、学会活動全般にわたり広く会員のご意見やご感想を掲載する「会員の声」 欄を設けました。テーマ、締切期日は特に設けません。会報の発行スケジュールに 間に合うものから順次掲載いたします。  字数は400字程度、タイトル、氏名と所属を付記の上、電子メールで事務局の戸 田(toda@hakusrv.toyo.ac.jp)へお送り下さるか、郵便で学会事務局会報係宛ご送 付下い。 ●研究会等の開催案内  『日本図書館学会会報』に、他の学会、研究会等で主催する研究大会、セミナー 等の案内を掲載することになりました。掲載ご希望の方は、掲載記事と連絡先を電 子メールで事務局の戸田(toda@hakusrv.toyo.ac.jp)へお送り下さるか、郵便で 学会事務局会報係宛ご送付下い。会報の発行は4、6、9、12月の予定です。